えでぃしず えでぃしず

コラム


Date | 2019-07-03

わたしを変えた、しずおか暮らし

 新幹線で東京から60分、名古屋からも60分。毎日159本の「のぞみ」が猛スピードで通り過ぎる静岡県。そんな場所に、私たちは根を張って生きている。

私は都会からのIターン組ではあるが、県民になって17年目。静岡弁を自覚するようになった。新宿駅でうろたえる今の私は、「横浜出身です」なんて言葉はもうすっかり似合わない。

20代前半、仕事の都合で静岡県民になった。都会から弾き出された感覚だった。ファッショナブルな都会人になりきれていなかった私にとって、地方暮らしは(結果からすると)天からのごほうびだった。

駆け出しの記者時代、高校野球の取材でお世話になったおじいさんが、蛍が舞う川へ連れて行ってくれた。初めて見た本物の蛍。手の中でほんのり光っていた。あの時の感動が、今も心に灯っている。

静岡の人の温かさは、どこから来るのだろう。温暖な気候のせいだけではない気がする。日照時間が長いから?みかんのβ-クリプトキサンチンのおかげ?もしかすると、緑茶のカテキン効果かもしれない。

豊かさとはなんだろう。

自分らしさってなんだろう。

都会からの移住者たちを取材するたび、その問いに対する答えに近づく。

通り過ぎるだけじゃ、もったいない。

たまにはこだまに乗って、静岡ぶらり旅を。

もうすぐ、蛍の季節ですよ。

(ライター、大楽眞衣子)

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 エディター、ライター、カメラマン、デザイナーなど、静岡県在住の編集系のフリーランスがゆるくつながったグループ「えでぃしず」。それぞれの思い、つぶやき、取材こぼれ話などを、コラムでゆるく掲載します。県内在住フリーランスが綴る「えでぃしず」のコラムが、多くの人へ届きますようにーーー。